昨日(11/29)のNHK-BSの「蝶の山脈~安曇野を愛した男~」を見た。山の写真やチョウの生態写真で有名な田淵行男の「高山蝶」を出版するまでのいろんなエピソードを交えたドラマだ。田淵は戦中の疎開で安曇野に移り住み、山岳写真やチョウ特に高山蝶の生態の解明して「高山蝶」を出して一躍有名になる。「高山蝶」には"TO MY WIFE HIDEKO TABUCHI ・・・”と苦労を共にした奥様の協力に感謝する言葉が書かれていた。・・・これは覚えていない
私の高校時代、生物部の部室に「高山蝶」が置いてあった。チョウには興味のなかった昆虫少年はチョウ、特に高山蝶には強く惹かれた。高校を卒業し、大学院の夏(1968)立山から槍までの縦走の途中、旧水晶小屋あと(この頃は再建前だった)付近でハイマツの上を小さなチョウが飛んだ。生物部OBの3人は走って近寄った。強い風に横になっているタカネヒカゲだ。50mmの標準レンズしかないカメラで貴重なカラーで撮った。プリントしか残っていないので色が悪い。
近くの登山者が「ライチョウですか?」と聞いてくる「もっとキチョウ品だ」と答えたのを覚えている。縦走の途中の薬師を登る風景。後ろに劔岳。(ポジなので鮮明に残っていた)
学生時代、田淵さんの本が出た。「山の季節」だ。¥3800だが高くて買えない。兄に言ったら出してくれた。感謝感激だった。この本に出てくる写真は大部分脳裏に焼き付けた。1968秋、新雪の穂高に登った。前穂から岳沢に向かう途中「奥穂」を赤外フィルムで撮った。奇しくも田淵さんの構図と似たようなのが撮れた。この写真の全紙サイズは引っ張りだこだった。
これ以後の田淵さんの写真集はかなり買い集めた。今は信州昆虫資料館にある。ここへ行ったときにはご覧ください。
一番右は浜栄助さんの日本のスミレ。