セツブンソウをフォトエッセイにまとめたのでいくつかに分けてアップする。
立春前の節分の頃に咲くので節分草と呼ばれるキンポウゲ科の多年草。直径2~3cm位の白い花で、キンポウゲ科のアネモネなどに良くある苞葉の上に5弁の花びらをひろげる。花びらに見えるのはガクが変化したもので、その数は3~20枚くらいと変化が多い。雌しべは2~5本で雄しべが10~30本位。これ以外に花びらの変化した蜜腺(蜜壷)が10本程度あり、にぎやかな花だ。蜜腺は黄色い頭のマッチ棒がY字形に繋がったかたちでYの字の間に蜜をためる壷になっている。したがって黄色のマッチ棒の頭は倍の数だけある。
セツブンソウは花びらがガクの変化したものであるので、本来の花弁からなる花びらよりも寒さに強いし、長持ちしている。セツブンソウは苞葉に包まれて下向きに芽を出したときからつぼみを抱え、上を向いて真白に開いてから茶色く乾燥して散るまで1ヶ月くらい白さを保っている。最近流行している「クリスマスローズ」の花びらも本来ガク片なので寒さに強い。暦の上では春とはいえ、まだ雪が降ることも、木枯らしが吹き付けることもあるのに、良く寒さに耐えている。逆に言えば、寒さに耐えるため、ガク片が花弁化したのかもしれない。雪の中のに咲く姿は魅力的だ。まだ3回しか出会っていない。雪が降ってすぐでは花びらも汚れて記録写真にしかならない。しばらくして雪の中から太陽の熱を吸収して周りを溶かした姿が最高。