我が家の庭に来たホウジャクはカメラを近づけると直ぐに逃げてしまい写しただけの写真だった。山名丘陵のノハラアザミでは、かなり近づいてもゆっくり吸っている。アザミが刺激でモコモコ花粉を出してきて長いストローにくっつくと、ホウジャクは気持ちが悪いのかホバリングしたままストローを引き抜き、きれいにしてまた渦巻きを伸ばして吸蜜。観察していると面白いし、ハチドリのように可愛いらしく見えてくる。名前も蜂雀を訓で読んでハチスズメにしたほうが可愛い。
最近、接写をするとき被写界深度が深いほうが蝶の目にも翅の先にもピントが合って、飛翔写真には絶対に受光素子の小さいコンデジが有利と思ってきたが、ホバリングのホウジャクは違った。愛用の150mmF=2.8マクロが役に立った。ロングのマクロはボケ味が素晴らしい。ホウジャクのホバリング、特に蜜腺の数の多い花ではホバリングしたまま動かない。花の周りをぐるっと一周。枚数も稼げる。カタクリにギフチョウみたいだ。
ノハラアザミの変種で花のすぐ下に葉がぐるっと車輪のようについている「クルマアザミ」。この綺麗な花でじっと待っているとホウジャク君がやってきた。待った甲斐があったと言うものだ。
シャッタースピードを落とすと動きが出る。前から撮ると怖いが後姿はいい。昔の言葉はバックシャン。