花蝶風月


蝶や花を主とした自然の写真エッセイ
by buttfflow
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フォトエッセイ サクラソウ(3終)

 日本サクラソウは江戸時代の園芸ブームでいろんな品種が生まれている。花形の変化だけではなく花色の変化も濃いのや薄いのなどいくつもある。この花色の変化の基礎になっているのがアルビノの白花だ。色素の遺伝子の欠落したアルビノと通常の花との交雑で、薄い色の花が出来る。田島ヶ原の保護地でも探すとアルビノが見つかる。遠くからでもかなり目立つ。
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しかしながら、交雑したような薄い色の花は見つからない。カタクリではアルビノピンクと言われる美花があるのに。やはり、トラマルハナバチによる花粉媒介が無くなっているのだろうか。同じようにトラマルハナバチを花粉媒介のポリネーターにしているツリフネソウは劇的に変化している。ツリフネソウを観察すると丸まった距の付け根に穴の開いた花を見ることが出来る。花粉媒介せずに蜜を盗むクマバチが開けた穴だ。
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目黒の白銀台の自然教育園は、スミレの白花品「シロガネスミレ」の発見場所として有名だが、人の手を加えないで自然がどう変わっていくかを見届ける公園として運営されている。都会の中に残されたオアシスと呼ばれるにふさわしい。ところが、当然都会の中でマルハナバチが飛んでくるはずはない。ここに自生するツリフネソウの花変わりが起こった。なんと蜜をためた渦巻き状の距がなくなったのだ。花にもぐりこむマルハナバチと共進化してきた筈の花だ。距のないツリフネソウなんて、とても考えられないけれど、どんなものか写真に撮っておきたい。
サクラソウの群生地の近くには荒川氾濫原の森を残した秋が瀬公園がある。ここには花形がサクラソウに似た薄紫の「チョウジソウ」が咲く。この花もサクラソウと同じようにマルハナバチをポリネーターとしている。飛んでくる虫を調べた人がいるが、花粉媒介する虫は来なかったらしい。これらはどう進化するのだろう。
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サクラソウはもともと氾濫原で夏から秋の大水による氾濫に適応してきたので、翌年の芽や根を上につけて、泥をかぶっても潜らずに芽を出すよう適応してきた。花粉媒介者が無くなり、河川氾濫による泥かぶりが無くなる二重苦をどのように克服していくのだろう。
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# by buttfflow | 2009-03-04 21:52 | Comments(0)

フォトエッセイ サクラソウ(2)

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 「サクラソウとトラマルハナバチ」は最近の小学校5年の教科書に載っている。その関係は、サクラソウは春の早い時期に咲くので、越冬したトラマルハナバチの女王蜂をポリネーターとして選んで進化してきた。サクラソウは長い筒の先にサクラ形に広がる合弁花で、短柱花と長柱花とに形態が分かれ、自家不和合性が強いので、同じ形態の花同士では受粉しにくい。トラマルハナバチによって運ばれた花粉は異なる形態の花のものなので受粉効率が上がり、種子を効率よくつくり、いい種をいっぱい作る。これが大きな群落を作る要因だ。
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トラマルハナバチはノネズミの古巣に自分の巣をつくるが、これが開発でなくなってきている。巣が出来ないと当然トラマルハナバチがいなくなるり、長短の花柱での受粉が出来なくなって、種子による繁殖が減り、徐々に数を減らしているらしい。東京北区の浮間ヶ原はもちろん、天然記念物に指定されている埼玉の田島ヶ原でさえ絶滅を心配されている。こんな内容を小学生が学んでいるのだ。大人たちも自然保護は自然に任せるだけでは保護にならないことを勉強しないと何をやっているのか分からなくなる。桐生市新里の保護地も人が植えないとなくなりそうな環境になっている。
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サクラソウも長いことかかって氾濫原での生き残りを達成したが、人間による開発にまで対応できないでいるのだ。長年かかって作り上げて来たトラマルハナバチとの共進化も、絶滅で終わりそうに見える。ところがどっこい、この共進化が壊れたときに植物たちも手をこまねいているばかりではないらしい。まだ確認(田島ヶ原で花を採るのは違法)出来ていないが、中間に雄しべ、雌しべのある等柱花が増えているらしい。スミレやホトケノザは自家受粉の閉鎖花のシステムを作り出して繁栄している。次回写真はないが面白い事実がある。
昨年、G蝶会のAさんと行った八ヶ岳山麓の明るい森ではトラマルハナバチもいるような環境でゆったりとサクラソウが咲き、傍らにはホソバアマナの可憐な花が咲いていた。花も虫も鳥も動物も一緒が良いのだ。
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# by buttfflow | 2009-03-03 19:39 | Comments(0)

フォトエッセイ サクラソウ(1)

 榛名湖のG蝶会懇親会の帰り道W先生からサクラソウの話が出たので、サクラソウについてのエッセイ。サクラソウは浦和の田島ヶ原が有名で天然記念物として保護されている。
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G蝶会例会でもサクラソウは同じ種で2種類あるという話が出たことがあった。サクラソウは花柱の長さが異なる2種類があり自家不和合性なので他の花から花粉を運んでもらわないと種を作れない。花を表面から見ると花柱の先端の雌しべの丸い玉が見える花と糸くずのような雄しべの葯が見える花の2種類がある。長柱花と短柱花だ。
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これは日本サクラソウだけではなくプリムラ・マラコイデスでも同じようだ。花の正面から見た写真とシャープの芯を中に入れて花粉の付き方を見た。当然長柱花は先のほうに花粉が付き、短柱花は花の入り口付近に多くついている。この花の花粉の媒介者ポリネーターは何者?
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マルハナバチだ。
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# by buttfflow | 2009-03-02 21:16 | Comments(0)

まだメジロが来ている

 今日から3月。群蝶会の懇親会が榛名で開かれた。昨夜は蝶談義に明け暮れた。朝、小雪が舞う寒さだった。廊下の窓の外には小鳥のえさ台。ヤマガラ、シジュウカラ、アトリなどなど。バードカービングも飾ってあった。そうか、色付けは光沢のない絵の具のほうがきれいだ。そうそう、ここの2階の大浴場のある広間。群蝶会の標本と写真が飾ってある。熱心に見入るお客さんもいる。
 帰りの車の中で、メジロの餌の傍に梅の花を置くと「梅にメジロ」が撮れるとFjさん。枝に止まった写真でなければ花だけ撮ればいい。今回はしだれ梅でどうだろう。
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止まる瞬間の鋭い眼。足を伸ばすタイミング。こんなのが楽に撮れる。
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逃げるときの連続写真。やはり小鳥の羽ばたきは早い。スタートダッシュで30回/秒くらい羽ばたいている。カモ類の3倍くらい。モンキチョウもスタート時で10~12回なのでこれに比べてもかなり早い。
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バードケーキをメジロが突っつき、こぼれたカスをスズメが拾う。スズメのくちばしは突っつけないのか。そう言えば、シジュウカラが足で押さえて突っついて「ひまわりの種」が割れて「中身」が出てきたときに、傍で見ていたスズメが襲い、シジュウカラが逃げて落ちた「実」を食べるという。今度はその写真を目指そう。ひまわりの種の餌ケースを作って吊るしたが、まだ来ていない。ちょっと作るのが遅かったかな。
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# by buttfflow | 2009-03-01 22:28 | Comments(0)

古い虫の写真(3)

 昨日と同じときの写真にチゴユリが写っていた。春一番に咲く花ではないが、春の明るい林床で下向きに花をつける。ユリは虫に花粉を運んでもらうために目立つ綺麗な花が多い。ヤマユリはクロアゲハやモンキアゲハの黒い羽いっぱいに赤い花粉を付ける。
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チゴユリは下向きにひっそりと咲いている。花粉媒介のポリネーターはハチだ。しばらく静かに見ているとハチはやってくる。大きなクロマルハナバチ、少し小さなコマルハナバチ、もっと小さいヤヨイヒメハナバチがやって来て花にぶら下がる。少し上を向いた花もハチが止まると下向きになる。
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この時期いっぱい活動しているアブはこの花には来ない。ホバリングが得意なアブは下から上には止まれない。ヘリコプターも上には止まれないだろ(?)。この時期にいっぱい飛んでいる毛糸ダルマのビロードツリアブはホバリングして長いストローで蜜だけを盗む。植物は基本的にはギブアンドテーク、蜜をやるから受粉に協力してくれと言っている。アブは花粉を食べたり、蜜だけを盗んだりする。チゴユリはこいつらを拒否するため下向きにうつむいた花を咲かせるらしい。
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ビロードツリアブはホバリングしながら蜜を吸う。この外来のセリバヒエンソウはこの虫を当てにして距をのばしたのか不明だが、この虫のため距を伸ばしたスミレがある。日本海要素のナガハシスミレ。距が長いのでこう呼ばれるが、このポリネーターはビロードツリアブだそうだ。このアブの口の長さにあわせて距と蜜腺が伸びて花粉を運ばせるように進化したという。調べると共進化はとても面白い。
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# by buttfflow | 2009-02-27 20:29 | Comments(0)

古い虫の写真(2)

 前回の夕日とカマキリの写真は結構反響があった。カマキリの卵塊があると別にしておく。6月に孵化する。生まれたてのあかちゃんカミキリは続々と出てきてキチン質が固まるまでゆっくりと動く。固まるとクモの子を散らすように四散する。アリに見つかるとつかまってしまうほど弱い。あの夕日のカマキリはそうした1cmにも満たない小さい奴だった。太陽が大きくなるのは望遠ではなく開放絞りによるボケだ。
 今日はずっと近い新しい写真だが、昆虫に花粉を媒介してもらうようになった植物の進化の一端。(えらそうに!)今ごろ咲いているオオイヌノフグリと同じゴマノハグサ科のムラサキサギゴケ。4月ごろ田んぼの畔などに広がるうすむらさきの小さな花。この花の雌しべは花弁にくっついた唇状で開いているが、刺激があると見ている間に閉じてしまう。入ってきた花粉を逃がさないような形をしている。受粉しないとまた開く。
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この花が満開のときに、小さなハチが飛び回っていた。これが蜜を求めて花筒の中に頭から入って花粉まみれになって出てくる。
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頭の先から引っかかるところには全部ついている。眼や触覚にもついているのだろうか、出てきたら真っ先に前足で掃除を始めた。まるでネコの顔洗いみたい。その姿が愛らしい。しばらくすると次の花へ移動。ファインダーから眼を離したら、どの花か分からなくなり雌しべが閉じたか未確認。残念。
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植物も風媒花から虫媒花になり、パートナーとなりうるポリネーターと共に進化して来たのだろう。夜咲く花は蛾、椿などはメジロ、メキシコのサボテンはコウモリ、バオバブは小型のサルまで花粉媒介のポリネーターにしている。自然保護の生物多様性というのはこういうことを踏まえて保護しないと難しいということなのだろう。
こんなありふれた花にも進化してきた一端が見られる。観察と記録と考察。まさにSCIENCE
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# by buttfflow | 2009-02-26 21:03 | Comments(0)

古い虫の写真(1)

 昔、ポジフィルムで写真撮っていた頃、気に入った写真が出来るとカメラ屋でデジタルにした。フジよりもコダックのほうが先にやっていたのでコダックでやった。100枚で15000円くらいかかった。JPGではないので読ませるのが大変。100枚JPGに変換した。そうしたら2枚ほどムシの写真。保存したファイルにもっと古いギフチョウのポジのデジカメ複写。今日はこれを披露してごまかし。
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 こんなに変色した写真見たくもないかも知れないが、1968年東京のギフチョウ。貴重な写真だ。横浜線の橋本から京王線の北野まで歩いた時の御殿峠付近の写真。標本もまだ健在。初めてのギフだった。
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 我が家の小さな庭に咲いたヤマツツジ。そこにクロアゲハ。ポジフィルムが入っていたミノルタα7000と愛用の初代100mmマクロ。1チャンスをモノにした。やはりフルサイズのボケ。山の中で撮ったような雰囲気が出ている。APSサイズではブロック塀なんかが出ていたのではないだろうか。気に入った1枚。
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 6月の夕方、孵化したばかりのカマキリが四散している。これを手の中へ捕まえてとりあえずヒメシャガの鉢へ移した。そうしたら安心したのか葉裏でゆっくり触覚繕い。これは良い被写体。裏の塀の上。まさに日が没しようとしている。愛用のミノルタ100マクロ開放で太陽を大ぼかし。マイナス補正でシルエット。出来上がりに万歳。岩手で田舎暮らしのS嬢(昔)。飾ってくれているらしい。見に行かなくてはならない。その後カマキリの卵は見つけるとそっと鉢植えの脇に置いている。
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# by buttfflow | 2009-02-24 23:44 | Comments(0)

カルガモしかいない

 またまた鳥では、花鳥風月に戻ってしまう。鳥の飛翔でも連写を合成すると結構楽しめる。曇った白っぽい空を背景にすると白い背景と同じないなる。移動ツールを使うだけで連続飛翔になるから楽しい。
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マガモを撮ったときのほうが綺麗に撮れた。マガモは遠くまで直ぐに逃げるので高く飛んでくれるが、カルガモは地元の鳥。数メートル上がって直ぐに着水。
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飛んだときのブルーの羽がきれいだ。これがカルガモらしい。
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カルガモの脇をグリーンの小鳥が一直線に飛んだ。この川にもカワセミがいるんだ。今度いい場所にくい打ちでもしてみようかな。
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# by buttfflow | 2009-02-23 21:32 | Comments(1)

メジロと遊ぶ

 久しぶりに風も無く穏やかな日になったが、モンキチョウがいるのみ。メジロを呼んで楽しんだ。白い紙を背景紙して吊るしたバードケーキをセットした。夢中で餌をついばむ。カメラセットOK。60枚連写。背景紙の端から端に飛ぶことを期待して端っこにセットしたら逆のほうに逃げる。紐から離れたら直ぐに外れてしまう。何枚か撮るうちに何とか連続飛翔の写真となった。
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 そういえばこのカメラベストショットモードなるものがついていてムーブアウト連写/ムーブイン連写の自動撮影が可能だ。鳥が飛び立つところ/止まるところがカメラ任せで撮れる。・・・しばらく忘れていたら撮れていた。・・・そんなのカメラマンじゃない機械が撮ったのだという人がいる。・・・世の中進歩するのだ。
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もう一枚
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可愛い顔して鋭い目つき。やっぱり野生だ。
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# by buttfflow | 2009-02-22 22:40 | Comments(0)

フォトエッセイ セツブンソウ(5終)

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 セツブンソウは関東では秩父と葛生の周辺で見られる。両者とも石灰岩地帯で、早春には日が当たりる落葉樹の下で石がごろごろしているところを好んでいるようだ。小指の頭ほどの球根は地中かなり深い。そこから伸びる細い茎は小石交じりの劣悪な場所でひょろひょろと曲がりくねって伸びて芽を出す。競争相手のいない時期に花を咲かせて実をつけてしまう。これがセツブンソウの生き残り戦略だ。環境が変わると気に入った場所へ逃げ出すらしい。秩父旧吉田町のフクジュソウと隣接したセツブンソウの群落では、フクジュソウの侵略に負けそう。年々花の密度が薄くなっている気がする。
 秩父でも昔はそこら中に生えていたようだ。飯能から奥武蔵武甲山にかけて、秩父鉄道の浦山口、日野、白久周辺の山麓、三峰山、御岳山周辺の川沿いなど。両神村や小鹿野町、旧吉田町には今でも有名な場所が多い。両神堂上は日本一とのふれこみで観光バスもやってくる。同じ秩父古生層の群馬では聞いたことがない。上野村、神流町、藤岡鬼石にはあってもいいと思う。栃木には有名な星野を初め、葛生町、佐野市田沼町にもいっぱいある。カタクリと一緒の場所もある。長野では塩尻、千曲市戸倉、倉科付近にあるらしい。三重の藤原岳も有名。中国では岡山、広島総領町にもあるらしい。西日本のカルスト地形が多いのにセツブンソウの話は聞かない。気候や平均気温が利いているのだろうか。
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 セツブンソウは種を蒔くと翌年には発芽する。小さな子葉が1枚だけの株だ。双子葉植物は2枚の子葉を持つと習ったはずだがどうしたことだろう。そういえば、ミスミソウ類も単葉の子葉でこちらは常緑なので1年間そのままだった。2年目の葉は、小さな羽状の葉を出し、3年目には栄養状態の良いものは花を咲かせる。普通に育てているともう一年かかる。ある程度数が多くなると毎年種がこぼれて1年生が芽を出してくる。こぼれ種はアリが運ぶのか、かなり離れたところで花を咲かせ、花が咲くまで気がつかない。スプリングエフェメラルはエライオソームをもっていてアリに運ばせるものが多いようだ。
 気にいった場所では隙間が無く高密度に咲いてくれる。こんな環境を残したいものだ。
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# by buttfflow | 2009-02-20 16:05 | Comments(0)