クズは山上憶良に秋の七草として読まれ、花を愛でられていたのであろう。確かに花だけ見れば結構綺麗で香りも良い。しかし今では手の付けられない雑草と化している。荒地の上を覆うように繁り、電柱にも登っている。この強い生命力で「砂漠の緑化」を進めていたがどうなったのだろうか。
この花を取って来て良く見るとチョウの卵や幼虫が見つかる。
大きい卵がウラギンシジミ、小さい卵はルリシジミ。同じ場所に産んであるのは珍しい。幼虫も見つかる。ルリシジミは普通のシジミチョウの幼虫だが、ウラギンの幼虫はお尻に2本の筒状突起があり、掴んだりするとそこから回転する伸縮突起を出して脅す。これは前蛹になっても観測された。
前蛹は花から離れるためか綺麗な緑色をしている。
蛹になったばかりは緑色。数日で黒くなる。
そろそろ羽化するものと自動撮影を試みたが4日間むだだった。