パルナシウスはアゲハチョウの仲間だが、透けるような翅を持ち、白や黄色なのでウスバシロチョウと呼ばれている。日本にはウスバシロチョウと北海道のヒメウスバシロチョウ、大雪山の特別天然記念物ウスバキチョウがいる。大陸には、ウスバキチョウと同じように赤い紋を持つパルナシウスがいて人気がある。
昔見た、アジア太平洋昆虫学会のポスターのパルの吸蜜写真が綺麗で「こんな写真を撮りたい」と思っていたのが実現した。今回は花に止まったのは一回見ただけで、あとは雌探索で飛んでいるか、岩場で日向ぼっこばかりで結構苦労した。ポスターの写真と比べようが無いが証拠写真1種と3種のパルが撮れた。
3000mを超えるところで、一面のキンロバイの咲く斜面にミヤマシロチョウを小さくしたヒメミヤマシロがたくさん飛んでいる。日がかげるとパタッと飛ぶのをやめ、草や木の陰に入る。そんな中ひときわ大きい白いチョウ、紋がある。パルだ。声も出ずにシャッターを押した。20枚/秒のままだった。
パル・チェキニーカルバマという赤紋の薄い奴だった。同行のTさんがパル・オルレアンを採った。証拠写真。
別な4300mの青いケシのいっぱいある岩場。花の写真を撮るのにしゃがむと酸素不足で倒れそうになる。この岩場を地上すれすれにチョウが飛ぶ。小型のパル・アッコと赤紋と青紋のあるパル・インペラトールだ。
・・・水に落ちて震えているパル・アッコ(体毛がぬれている)・・・
地上すれすれなので飛翔の影に模様が出ないか探したが残念。影に濃淡を見つからなかった。